2009 Fiscal Year Annual Research Report
近世ポーランド・リトアニア共和国における「自由」――その理念と現実
Project/Area Number |
20520643
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小山 哲 Kyoto University, 文学研究科, 教授 (80215425)
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Keywords | 西洋史 / 近世 / ポーランド / 共和主義 / 自由 / 政治文化 / 貴族 / 政治思想 |
Research Abstract |
本プロジェクトの2年目にあたる本年度は、昨年度に引き続き、関連する研究領域の研究状况の正確な把握と整理を行い、また、史料の調査・整理を進めることを主たる課題とした。とくに本年度は、17世紀おける「自由」概念の展開について残された研究課題を整理したうえで、啓蒙思想の影響のもとで「自由」概念にどのような変容が生じ、「近代的自由」の概念へと組み替えられていくか(または組み替えに対する抵抗が生じるか)を、主として18世紀後半の「自由」をめぐる論争の分析をつうじてあきらかにすると同時に、19世紀以降のポーランドにおける「自由主義」の思想史的展開への見通しを得ることに重点をおいて調査を進めた。 上記の課題に取り組むため、ポーランドにおける研究状况をフォローし、関連する文献を閲覧することを目的として、ワルシャの国立図書館で調査をおこなった(2009年8月31日~9月4日)。また、現時点での研究成果の一部を盛り込んだ報告を、アウクスブルク大学ヨーロッパ文化史研究所で開催されたシンポジウム「近世ヨーロッパにおける平和の諸相」においておこなった(2009年11月11日)。
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Research Products
(4 results)