2010 Fiscal Year Annual Research Report
地理的技能と学力を測定するテストのあり方に関する研究
Project/Area Number |
20520680
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
志村 喬 上越教育大学, 大学院・学校教育研究科, 准教授 (70345544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田部 俊充 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (20272875)
大西 宏治 富山大学, 人文学部, 准教授 (10324443)
寺本 潔 玉川大学, 教育学部, 教授 (40167523)
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Keywords | 地理教育 / 社会科 / 地理学力 / 学力評価 / リテラシー / 地図 / 統計 / グラフィカシー |
Research Abstract |
研究期間3年目に実施した主な研究内容とその成果は、以下の通りである。 1.日本で行われている地理テストについて、実際に使われた高校入試・大学入試問題について全国入試問題集を用いて収集・分析した。その結果、中学校社会科の出題傾向として、地形図判読問題は必須に近い出題があり、地理的技能を測定するためのグラフや統計からの出題も確認できた。また、いわゆる受験用の地理問題集分析からは、地図利用技能の一般的傾向も得ることができた。 2.新学習指導要領における地理的技能の扱いについて、地図に焦点をあてながら検討した。その結果、地図に係わる技能が従来にも増して重視されるとともに、それら技能を言語力や問題発見・社会参画能力といった諸技能と有機的に連携させながら社会系教育の目標達成を図ることが強く望まれていうことが明らかになった。そこで、新学習指導要領において強調して取り上げられることになった防災について、どのように授業を行い、どのように学習成果を確認するためのテストを作成すべきか、小学校社会科で実施する場合を特に想定して検討した。 3.オーストラリア地理教員向け研究大会において実践レベルの指導ワークショップ・講演会参加を通して、21世紀の地理教育の方向性を考える上での評価の重要性の示唆を得るとともに、グラフィカシィーと呼ばれる地理技能育成のための標準カリキュラムや指導技術の動向の知見を得、英国系の地理的技能育成の学力観を検討した。また、アイルランド国立教育大学を通して、同国の中等地理評価システムと問題例を入手し、分析を開始した。 4.これまでの研究成果をもとに本研究代表者・分担者らは、2つの学会シンポジウム(「新時代を迎える学校地理教育の課題と展望」「大学地理教育における標準カリキュラムと学士力」)をオーガナイズ・発表・招待講演し、研究成果を学会へ積極的に発信した。
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Research Products
(14 results)