2008 Fiscal Year Annual Research Report
日本統治期の朝鮮半島における史蹟景観の歴史地理学的研究
Project/Area Number |
20520682
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
米家 泰作 Kyoto University, 文学研究科, 准教授 (10315864)
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Keywords | 植民地主義 / 韓国 / 記憶 / 歴史遺産 / ツーリズム |
Research Abstract |
本年度は資料収集に重点を置き,日本国内の公的機関での閲覧(学習院大学東洋文化研究所,国立国会図書館など)を進めた。当初は,大韓民国の公的機関での閲覧(国立中央図書館,ソウル大学図書館,国立国会図書館など)も予定していたが,予想以上に国内で閲覧・購入できる未検討の資料類が見いだされたためである。 そのうち,とくに史蹟案内図は,植民地統治期の朝鮮半島の代表的な史蹟では,漏れなくといってよいほど刊行されていたものであることが確認された。と同時に,その多くが書誌学的な情報を欠いており,ほとんどが書誌的なりながら,従来まとまった研究がないため,本研究において検討を進めたい。 このような資料収集に並行して,当時の史蹟台帳や史蹟指定の公文書に依拠して,指定された史蹟の概要をまとめたデータベースを構築中である。ただし,当初予定していたGISへの組み込みは,技術的な問題により,まだ実現していない。 なお平成20年度に進展した基礎調査を踏まえ,まず扶余を事例としたに報告を,『国境の歴史文化』(清文堂,2010年1月)に寄稿する予定である。
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