2010 Fiscal Year Annual Research Report
明示化困難な根拠に基づく自己決定権の制限:メタ理論から規範的生命倫理論へ
Project/Area Number |
20530001
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
嶋津 格 千葉大学, 大学院・専門法務研究科, 教授 (60170932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田島 正樹 千葉大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (20147490)
野崎 亜紀子 広島私立大学, 国際学部, 准教授 (50382370)
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Keywords | 倫理感覚 / メタ倫理論 / ハイエク / 動物の権利 / consenting will |
Research Abstract |
明示化困難だが進化論的に意味のある倫理感覚の存在をメタ倫理論として展開みすること目体はそれほど困難ではないので、ハイエクなどの議論にも依拠しながらかなり進展したと思う。それを規範倫理論に落とすことは難しいが、その領域では、抽象論よりも具体的な論点を採って進めることに重点を置いた。倫理問題で、理由を明確に言語化できなくともそれはないわけではないのだ、と自覚することは、結果としてその自覚がない時と異なる倫理的な態度・行動・議論へと撃がる。そねは単純なリベラリズムの適用(倫理問題を同意の有無の問題に解消する傾向が強い)への歯止めともなるように思われる。具体例の一つとして取り上げた生物の権利問題では、日本学術振興会の招聘補助を得て、Steven Wise博士を招聰して共同研究存行った.本研究全体の成果として、2010年11月20日に西南大学で開催された日本法哲学会で、研究のまとめ的なワークシゴレプ規範の内容的基礎はどこにあるか-生命倫理の場で-(開催責任者:野崎亜紀子)を開催した。成果欄に記載した野崎、田島、嶋津報告の他に、報告として丸祐-「未知の不安と嫌悪感」、コメンテイターとして奥田純一郎(上智大学)齊藤有紀子(北里大学)が参加した。また、本研究に関連して、2011年8月にドイツのハンブルグで行われるIVR(国際法哲学社会学会連合)大会でのワークショップ(テーマ:The Scope of Liberalism in Bioethics ; the limit of consenting will、開催責任者:嶋津格)開催が決定しており、ドイツやイタリアなど海外の研究者もこのテーマで報告することが予定されている。
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Research Products
(12 results)