2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530016
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
國分 典子 University of Tsukuba, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (40259312)
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Keywords | 公法学 / 基礎法学 / 東洋史 / 政治学 |
Research Abstract |
21年度研究実施計画中に記した調査のうち、「1、基礎的文献調査の遂行」については、当初第二、第三共和国の文献調査を行う予定であったが、研究遂行上、現代のものを先に現地調達し、それとの関連で必要な第二、第三共和国のものを集めた。 本年度の具体的研究計画のうち、「計画1(立憲主義と民主主義の関係性に関する韓国の理論状況の分析)の遂行」に関連して、昨年度全国憲法研究会において報告した「韓国における福祉政策の位置づけ」をまとめ直し、同学会の発行している雑誌上で発表した。また昨年度資料収集の過程で分析の必要を感じた民主主義と共和主義の関係について、韓国で最近盛んになっている「共和国」に関する議論を取り上げ、分析したものを雑誌『法律時報』上で発表した。共和主義との関連については、なお建国期の議論、北朝鮮との関係での議論などを分析中である。なお、北朝鮮との関連での韓国の民主主義理念の意味については、現在、論文執筆中である。 また、もうひとつの計画であった「5、計画2(大韓民国建国後の民主主義概念の変化・発展とその内容についての分析)の部分的遂行」に関連して、韓国の建国後から現代に至るまでの民主主義概念の展開状況を韓国人研究者の民主主義をテーマにした諸著作を中心に分析を進め、東アジアの他の地域との異同について考察中である。この点についてはまだ充分に研究を進めることができていないが、その一部を『アジアの憲法入門』の第一章「東アジア編 総論」に記した。
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