2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530016
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
國分 典子 筑波大学, 人文社会系, 教授 (40259312)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 憲法学 / 基礎法学 / 政治学 / 韓国 |
Research Abstract |
本研究の目的のひとつは「立憲主義と民主主義の関係性に関する韓国の理論状況」の分析であるが、この点に関連して、これまでの研究で論点として浮かび上がってきた韓国の「共和国」概念をどう理解するかという問題について韓国の国史編纂委員会の会議で報告を行った。また本研究を始める以前から行っていた近代化過程での韓国の憲法思想と日本・中国の憲法思想の発展の比較検討をまとめた著書『近代東アジア世界と憲法思想』のなかで臨時政府時代の「共和国」概念の導入に触れた(英文でKorean Law Conferenceでも報告)。韓国の憲法学の分野では、植民地時代の臨時政府憲法と戦後の憲法の思想的連関について否定的な見方が多いが、上記研究によって民主主義の理念から見た両者のつながりという視点を提起できたと思う。 また目的の2に掲げた「大韓民国建国後の民主主義理念の変化・発展とその内容に関する分析」に関連して、論文「韓国における複数国籍の許容と国家観の変化」のなかで、近年韓国が複数国籍を限定的に許容することになったことをとり上げ、それが韓国の国家観にどのような影響を与えうるのかを論じた。国籍の取り扱いは、国民概念を考える上で実質的な基礎になるものである。複数国籍を認めることが国民主権論ひいては民主主義の主体の問題をどのように変化させうるかについての試論を提起した。 目的の3に掲げた「韓国憲法判例に現れた民主主義に関する言及の分析」に関連しては、「本年度の研究実施計画」において、判例における共和国概念に関する言説の調査および「共和国」と「民主的基本秩序」の関連性の分析の考察を掲げておいた。このうち、判例調査については、その一部を論文「韓国憲法裁判所と『政治の司法化』」として現在執筆中のほか、「民主的基本秩序」との関連での研究成果を大石眞先生還暦記念論文集中の「韓国憲法における民主主義の理念」で示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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