2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530048
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
原田 純孝 Chuo University, 法務研究科, 教授 (50013016)
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Keywords | 農政改革 / 平成の農地改革 / 農地法改正 / 農地耕作者主義 / 農地賃貸借 / 農業生産法人 / 企業の農業参入 / 農地制度の日仏比較 |
Research Abstract |
1.全体としての農政改革とその下での農地制度改正作業の動向やそれをめぐる諸議論、並びに関連施策(「直接支払型の」経営安定対策や、農地情報データベース化の試行、農地の面的集積のための新しい補助制度の試行等)の実施状況と農村現場の反応をフォローする作業を進めた。 2.そのため国内では、他の調査研究事業(農水省経営局構造改善課「広域展開する農業経営・農地情報の入手等の実態に関する調査研究」、同「農地賃貸借における有益費等に関する調査研究」への委員としての参加の機会も活用しながら、所要情報の入手に努め、自らも富山県(入善町)、山形県(庄内市)、岡山県(浅口市)で聞取り調査を実施した。研究発表(4)は、その成果の一部である。 3.制度改正問題の内容に関しては、不動産法制中での農地制度の特殊な位置づけとその故に生じる法律的諸問題を不動産法の専門家と議論した結果を公表した(研究発表(1))ほか、現在の改正作業の内容と方向を戦後農地制度の展開過程の中に位置づけつつ、その課題と問題点を分析する作業を行った。研究発表(6)と(2)がその成果であり、農地貸借の自由化を最大の眼目とする今回の改正(案)は、現行農地制度のあり方を根底から覆すほどの重大な意味を持つことを解明した。本年3月に国会に上程された改正法案は、まさにそのことを確認させる内容をもっており、現在、法案の分析・評価作業を進めている。 4.フランスの政策・立法の動向を具体的に把握するため、2009年2月にパリの関係諸機関に赴き、最新の情報資料を入手した。その成果の一端は、研究発表の(5)と(7)に反映させているが、フランスの場合と対比すると、日本の動向の特異性が如実に浮かび上がってくる。
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Research Products
(9 results)