2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530066
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
上山 泰 University of Tsukuba, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (50336103)
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Keywords | 成年後見制度 / 身上監護権 / 身上配慮義務 |
Research Abstract |
平成21年度においては、前年度に引き続き、成年後見人の実務的ニーズの検証作業として、成年後見活動を実施するモデル事業者を対象とした実地調査を行った。なお、本年度は、私か調査責任者として参加した、「日本成年後見法学会・市町村における成年後見制度の利用と支援基盤整備のための調査研究会」による後見支援団体を対象としたヒアリング調査と連携することによって、全国各地の11のモデル事業者(北九州成年後見センターみると、大阪市成年後見支援センター、知多地域成年後見センター、仙台市成年後見総合センター、品川成年後見センター等)に対して充実した調査を行うことができた。 また、比較法研究の一環として、わが国での紹介が少ないカナダ・ブリティッシュコロンビア州に赴き、実地調査と資料収集を行った。この調査では、ブリティッシュコロンビア大学カナダ高齢者法センター(Canadian Centre for Elder Law Studies)、同州パブリック・ガーディアン事務所等からのヒアリング調査などを通じて、同地における公的後見人の身上監護面(とりわけ、利用者の医療同意権行使の手順と方法等)に関する機能について、最新の知見を得ることができたほか、同地の成年後見制度に関する貴重な資料を多数収集することができた。 研究成果の公表に関しては、主なものとして、京都大学学術創成研究第7回エンフォースメント部会研究会における報告(「地域権利擁護機関としての後見支援団体と地方公共団体(基礎自治体)の成年後見制度における役割について」)、日本成年後見法学会第6回学術大会における学会発表(「身上監護に関する決定権限」)、学会誌における論文公表(「身上監護に関する決定権限-成年後見制度の転用問題を中心に-」成年後見法研究第7号)等を行った。
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