2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530074
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西山 芳喜 Kyushu University, 大学院・法学研究院, 教授 (70109635)
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Keywords | 監査役 / 監査 / 内部統制システム / 内部統制報告書監査 / 遵法経営 |
Research Abstract |
本研究は、監査役監査と内部統制システムとの関係に在り方を模索しつつ、監査役制度の有用性を実証的に論証しようとするものであり、今後の数年間ほどがその制度的存立を間われる時間であろうと予測している。そのため、研究の期間も平成20年度から3年間の継続研究としていることから、まずその第1段階として、前年度は、監査役制度に関する従前の研究を基礎として、新会社法の下における監査役制度の意義と役割に関する基本的な理解をふまえ、監査役監査と社内に構築される内部統制システムとの関係について、一方において、歴史的ないし比較法的研究を試みるとともに、他の学問領域(会計学・監査論・経営学等)にふみこんだ検討を進めた。また同時に、他方において、監査役および内部統制システムに関わる社会的実態の調査をふまえて実証的検討を試みた。本年度は、第2段階として、内外の最新研究の収集と分析に当たるとともに、同時並行的に、可能な限り、論説・論文等を著述するほか、さらには講演・研修等を通じて、会社法務関係者に対し監査役制度の有用性に関する認識を新たにするための啓蒙活動も行った。とりわけ、社団法人日本監査役協会を通じて、数多くの監査役と直接に面談し、現実の監査実務の問題点について、内部統制システムの運用状況とその監査体制について聞き取り調査するとともに、併せて、彼らに対し監査役制度の有用性を説くという活動は意義があったものと思う。また、同協会の委嘱に基づき、昨年、結論を得た有識者懇談会の「提案報告書」に取り上げられた「内部統制システムとの関係」という論点について、同協会が本年、その活用を論議した「最終報告書」をまとめたことに対応して、同報告書にまとめられた「監査役監査と内部統制システムとの関係」について分析・検討を行った。そして、その研究成果として、本年4月13日、横浜の国際会議場において2、500名余の会員監査役が参加した同協会全国会議のシンポジウムにおいて、コメンテーターを務め、監査役監査と内部統制システムとの関係について私見を発表したことは意義があったと思う。
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Research Products
(2 results)