2008 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットでの表現活動に関与する諸主体の法的責任の明確化
Project/Area Number |
20530088
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
毛利 透 Kyoto University, 大学院・法学研究科, 教授 (60219962)
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Keywords | 公法学 / インターネット / 表現の自由 / 情報法 |
Research Abstract |
平成20年度は、研究実施計画どおり、まず基本的資料の収集に努めた。雑誌のバックナンバーとしてKommunikation und Rechtを全巻購入したが、もう一つ収集を目指していたMultimedia und Rechtのバックナンバーは高額すぎて購入できなかった。次年度以降できるだけ購入を図りたい。また、内外の関係する単行図書にもできるだけ気を配り、発注した。研究の基盤を整えるという点では、大きな進歩があったといえる。また、実務家にメディアの実情を聞くという計画の実行として、新聞社の記者の方に、旧来のメディアでの取材・執筆の手法がインターネット時代にどのような変化にさらされているか詳しくうかがうことができた。本研究のための基礎的知識として、大変有意義であった。研究成果としては、表現の自由の原理論的・比較法的分析を行う単著を1冊、ドイツの表現の自由判例を分析するドイツ語論文を1本公表することができた。これらは本研究の基礎となる理論的探求を行ったものだといえる。ドイツ語論文が掲載された雑誌は、ドイツ公法学の最も権威ある学術誌の一つであり、大きな学問的貢献だと評価していただけたと自負している。本研究初年度である平成20年度には、研究計画上もインターネットでの表現活動そのものについて論文を公表することまでは企図していなかったので、研究成果としては十分なものだと考える。この理論的基礎に立って、次年度以降研究課題により肉薄していきたい。
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Research Products
(2 results)