2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530097
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
大黒 太郎 福島大学, 行政政策学類, 准教授 (20332546)
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Keywords | 極右政党 / 福祉制度改革 / オーストリア政治 |
Research Abstract |
最終年度という研究の総まとめの年にあたり、研究の焦点として設定した課題は、①右派国民政党を中心とする連合政権による安定的な福祉制度改革の実施により「強い国家と市場」という政治理念に沿った改革が進められたことが「右翼政党」の政権参加の意義として確認すること、②制度改革の進展と比例するように、政権参加した「右翼政党」がそのツケとして有権者の支持を失いかねないリスクをどのようにマネージしたかを確認すること、であった。この課題に、1次資料の読み込みとともに(23年度)関係者のインタビューを重ねることによって(24年度への繰越)実証性を高めることが最終年度の目標であった。 ①の課題については、本研究が対象とする、イタリア・オーストリア・オランダ3国という「極右政党」の政権参加を実現した諸国で、本研究の仮説が実証されたとともに、右翼政党の政権参加の意義として3国共通に当てはまることが確認できた。比較研究によって明らかになった国境を越えた「共通性」の発見である。 ②の課題についても、政権参加後の「極右政党」が新たに手にした政権与党の地位を利用してその政策実現の可能性と、他方で、不人気な政策に手を貸したことで有権者の支持を失いかねないリスクとの双方の間で苦しみ、それをどのようにマネージできたか、あるいはできなかったかによって、右派連合政権の命運が大きく左右されたこと、またその展開によって、その後の各国における「極右政党」の動向と政権交代のあり方とが、その展開に大きく依存していることを明らかにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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