2008 Fiscal Year Annual Research Report
途上国におけるローカル・ガヴァナンスとアソシエーションとのシナジー型発展の研究
Project/Area Number |
20530125
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
松下 冽 Ritsumeikan University, 国際関係学部, 教授 (50229465)
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Keywords | アソシエーション / シナジー型発展 / エル・バルソン / 農村の貧困化 / 市民社会 / NAFTA |
Research Abstract |
平成21年1月13日から22日まで、食糧の高騰とNAFTAとの関連が1争点となっていたメキシコを訪問した。これは農村地域における貧困化および農民運動と都市における社会運動との連携状況をを考察するのに適切な時期であった。そこで、第1に、メキシコ・シティーを訪問し、市民同盟(Alianza Civica)やエル・バルソン(El Barzon)運動、近年高まっている農民運動(特に、"El campo no aguanta mas")など全国的な運動の具体的な進展状況に注目し、分権化と市民的イニシアティヴ、アソシエーションの視点からその実態を総合的に調査した。メキシコ国立自治大学(UNAM)、モンテレイ工科大学、コレヒオ・デ・メヒコの研究者と上記の課題について意見交換し、今後の研究面を発展させる意味で大きな成果があった。また、彼等の持続的交流と協力を確保できた。 第2に、メキシコにおける「シナジー型ローカル・ガヴァナンス」の可能性と分析枠組に関わる草の根運動、社会運動、NGOなど諸アソシエーションの資料収集を行った。また、新自由主義政策の本格的展開を開始したサリーナス政権期の基本文献資料を入手できたことも成果であった。 第3に、メキシコ・シティーにおいて、オブラドール市長時代の市当局と様々な市民運動とのシナジー関係を、市民意識の視点から調査するため50名ほどの市民にインタビューして、同市政の積極的な政策を確認できた。
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Research Products
(4 results)