2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530148
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
RICHARD Anton Braun The University of Tokyo, 大学院・経済学研究科, 教授 (90329334)
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Keywords | 危険回避 / 異時的代替 / 確率変数的成長モデル |
Research Abstract |
この一年の研究は3つの分野に焦点を当てて行われた。一つは経済活動におけるビジネスサイクルと中期変動のあるモデルを発展させることである。中嶋智之教授との共同研究では、確率変数的成長モデルを発展させた。このモデルの中ではR&Dセクタへのショックがアウトプットにおける中期変動にバリエーションを誘発し、財の生産へのショックがビジネスサイクルバリエーションの重要なソースとなる。また、R&Dへのショックは消費の長期リスクのソースとなる。 現在の長期リスクモデルのもう一つの重要な要素に、選好は1パーセントの利息率の変化にも呼応する消費におけるパーセントの変化を支配する異時的代替の弾性と危険回避の間に差を付けることに使用される、ということがある。中嶋智之教授との共同研究においては、我々は不確実性の福祉コストとビジネスサイクルの福祉コストのための異時的代替と危険回避の役割を調査し、その結果、以下のような分解があることを発見した:ビジネスサイクルの福祉コストは基本的には相対的危険回避リスク係数によって決まり、成長の不確実性の影響は代替の異時的弾性によって決まる、ということである。 3つ目の点としてあげられるのはコンピューター計算である。John Stachurski教授とHuiyu Liとの共同研究において我々は確率動学的プログラミングモデルにおける密度を見積もる新しい推定量を発展させた。 また、上記の研究を各地の大学(Singapore Managemenet University、 University of Pompeu Fabra、 Universitatautonoma Barcelona、CEMFI、institue for Advanced StudiesE European University Institute)においてセミナー発表し、討論を行った。
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