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2010 Fiscal Year Annual Research Report

動学ゲームを用いた協力とただ乗りの探り合いプロセスの解明

Research Project

Project/Area Number 20530156
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

宮川 栄一  神戸大学, 経済学研究科, 准教授 (10467673)

Keywords繰り返しゲーム / 観察費用
Research Abstract

【内容】本年度,主に力を入れて分析したのは,繰り返しゲームの枠組みで,他人の行動を観察する行為が内生的にプレーヤーの最適選択として行われるゲームである。他人の前期の行動についての情報を得るには費用が掛かるという設定である。先行研究では正確な情報を得るか否かの二択だが,それを拡張し,情報の質という連続変数を選択するモデルを考えた。ステージゲームが2人囚人のジレンマという設定から出発した。このケースにおいてはフォーク定理を証明することに成功した。引き続き3人以上の囚人のジレンマに証明を拡張しているが,完成には至っていない。ただ,無費用でほぼ完全な情報を入手できる近完全観測モデルに問題を落とし込むことには成功した。あとはどうやってその近完全観測モデルを3人以上で解くかである。最後のステップには先行研究があるが,一般的な囚人のジレンマで解くには複数期の情報を貯める戦略が必要で,それだと,費用が掛かる本来のモデルに戻れないという問題を抱えている。
【意義・重要性】繰り返しゲームで重要なのは,過去の自分の行動が他人の行動を変えることである。そのため,プレーヤーは将来のことも考えて行動するのである。したがって他人をどれだけ観察するかが重要になる。しかし,既存研究では情報の質については多様な設定を考えているが,観察行為を明示的に分析するものは少ない。また,その少ない研究では,正確な情報を得るかが二択である。これは自然な出発点だが,他人を正確に観察する均衡が発生しやすくなる。実際には他人を観察する度合いは無数にあり,各個人は費用と便益を勘案して最適な度合いを選ぶ。こうした設定では,全員が正確な情報を入手する(分析が容易な)均衡は出にくい。しかし,この設定こそが現実に起こっていることなので,この設定に挑戦することは重要である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2010

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Accuracy Choice in Repeated Games2010

    • Author(s)
      宮川栄一
    • Organizer
      RIEB Workshop on Mathematical Economics, 2010
    • Place of Presentation
      神戸大学(兵庫県)
    • Year and Date
      2010-11-12

URL: 

Published: 2012-07-19  

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