2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530162
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
鈴木 豊 法政大学, 経済学部, 教授 (20277693)
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Keywords | ミクロ経済学 / 契約理論 / 企業理論 / ガバナンス / 財政学 |
Research Abstract |
昨年に引き続き、「コーポレートガバナンス」という概念を、「企業の利害関係者間(ステークホルダー間)に存在する様々な外部性を内部化し解決する仕組みの総称」と捉え、「契約理論」「ゲーム理論」の分析ツールを用いて、ガバナンスの仕組みの本質を明らかにする理論的研究を行った。また、研究のアイディアは「ガバナンス論」一般に応用可能であるため、積極的にアイディアを発展させる研究も進めた。具体的には次の通りである。 1."Mechanism design with collusive supervision: a three-tier agency model with a continuum of types, including applications to organizational design"(企業統治に関する連続タイプの三層エージェンシーモデルを用いた契約理論分析)を日本経済学会およびゲーム理論の国際学会(米国Stony Brook大学)で報告した。 2.「欧州連合(EU)における集権・分権とインセンティブ問題:『契約理論』の視点(安定成長協定とユーロ圏財政ガバナンスを題材として)」(共著)を日本応用経済学会で(招待)報告した。これは、EUおよびグローバル・ガバナンスの革新的な研究に繋がり得るため、国際学会等でも磨いていく方向で、16th World Congress of the International Economics Association(IEA),July,2011にて報告予定である。 3.「中国における中央・地方政府間財政関係と"包"および"比賽"の概念:『契約理論』による開発ガバナンスの分析」(共著)を日本経済学会および日本応用経済学会で報告した。これも、国際学会での報告、論文の改善を経て、より質の高いものに仕上げたい。16th World Congress of the International Economics Association(IEA),July,2011にて報告予定。 4.編著『ガバナンスの比較セクター分析:ゲーム理論・契約理論を用いた学際的アプローチ』(2010年)の特集論文として、以下の2本を掲載させた。 A Comparative Theory of Non-Integration, Integration, and the Decentralized Firm pp.3-28 A Three-Tier Agency Model with Collusive Auditing: Two-Type Case pp.29-48
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Research Products
(8 results)