2008 Fiscal Year Annual Research Report
限定合理的ゲーム理論による戦略的コミュニケーションにおける言語行為の研究
Project/Area Number |
20530164
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Research Institution | Tama University |
Principal Investigator |
瀧澤 弘和 Tama University, グローバルスタディーズ学部, 准教授 (80297720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川越 敏司 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (80272277)
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Keywords | 経済理論 / ゲーム理論 / コミュニケーション / 限定合理性 |
Research Abstract |
本年度は,学会発表における海外の研究者との意見交換も含め,広範な文献サーベイを行ってきたが,コミュニケーションのあり方を限定合理的なゲーム理論を用いて分析する研究が今日世界各国で活発に行われていることを確認できた.また,われわれが本研究で行うコミュニケーション・ゲームの実験結果を評価する際に用いる限定合理性モデルの絞り込みを行い,最近開発されたLevel-k理論に注目し,この理論を用いた実証研究を行い,その適用可能性を展開形ゲームに拡張する可能性について考察してきた. とくに,チープトーク・ゲーム一般に対してLevel-k理論を適用して,伝統的な均衡精緻化との比較を行った論文(Equuilibrium Refinementvs. Level-k Analysis: An Experimental Study of Cheap-talk Games with Private Information)を,改訂の末にGames and Ecollomic Behaviorに掲載したほか,Centipede Gameに対してLevel-kモデルを適用した論文(Level-k Analysis of Experimental Centipede Games)を書き上げ,これをAmerican Economic Review誌に投稿した. 来年度の課題としては,今年度議論してきた実験モデルに基づき,被験者を募集して実験室での実験を実施し,そこで得られた実験データの分析を通して,基礎的な法則性を発見することにつとめる.また,Level-k Analysis of Experimental Centipede Gamesを改訂し,出版に努める.
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Research Products
(5 results)