2008 Fiscal Year Annual Research Report
わが国の公的統計データ作成における補助情報の活用に関する研究
Project/Area Number |
20530184
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
西郷 浩 Waseda University, 政治経済学術院, 教授 (00205626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣松 毅 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (80012491)
勝浦 正樹 名城大学, 経済学部, 教授 (70224467)
菅 幹雄 東京国際大学, 経済学部, 教授 (50287033)
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Keywords | センサス / 行政記録の活用 / 二次利用 / 個体情報の秘匿 |
Research Abstract |
平成20年度の実施計画において、3つの目標を立てた。すなわち、(1)公的統計における補助情報を活用した分布推定手法の開発および適用、(2)公的統計における補助情報を利用した無回答処理手法の開発と適用、(3)公的センサス統計の調査項目に関する理論的検討、である。 このうち、(1)については、分布統計を表章の中心とする全国物価統計調査への適用を念頭に、層別3段抽出のためのブートストラップ法について考察した。3つのブートストラップ法(ミラー・マッチ・ブートストラップ法、非復元ブートストラップ法、尺度調整ブートストラップ法)を層別3段抽出にまで拡張して、筆者らが考案したベルヌーイ・ブートストラップ法と実験的に比較した。研究の成果を投稿し、現在、査読の結果に応えて改定版を投稿中である(ただし、掲載の可否については現時点で不明)。これらは、分布推計の手法そのものではないながら、各種の分布推定の手法に適用できるものである。 つぎに、(2)については、Kim and Park(2006)の結果を確率的な回帰補完にまで拡張し、その副産物として分布情報を復元できるホットデック法がえられた。その成果は、西郷が統計関連学会連合大会で報告した。現在、分布推定の一種である分位点の推定について理論的な検討を加えている。 最後に、(3)については、研究分担者である菅を中心に研究が進められている。その成果の一部は、すでに菅・宮川(2008)や菅(2009)にて公刊されている。 これらの研究は、定期的に開催される経済統計研究会における議論にもとついている。平成20年度は、8回の研究会を開催した。
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Research Products
(11 results)