2010 Fiscal Year Annual Research Report
産業別生産性の日中韓米水準比較と上昇率比較に関する研究
Project/Area Number |
20530187
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Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
泉 弘志 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (70066835)
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Keywords | 生産性 / 国際比較 / 購買力平価 / 産業連関表 / 中国 / 韓国 |
Research Abstract |
2010年度に日中韓の生産性研究に関して行った中心的な仕事は、日中韓の日中韓産業別生産性水準の比較のための基礎データであるが求めるのに最も困難がともなう、日中韓産業別購買力平価の推計である。この推計には、データとして、日本総務省統計局『小売物価統計調査』『産業連関表部門別品目別国内生産額表』、社団法人韓国物価情報『総合物価情報』,韓国統計庁"Monthly Report on the Consumer Price Survey"、中国国家発展改革委価格観測中心中国価格信息網『2005年中国商品価格』、各国の貿易統計、ICPの基礎項目データ、等々大変多くの資料を使い、算式には、現在国際的に多くの研究者によって使用されているEKS法、GK法だけでなく、私独自の方法である全労働法という算式も工夫し使用することによって、産業別生産性水準の国際比較にとって最大限有効なものになるよう努力した。中国経済の実情のよくわかっている中国人経済研究者、韓国経済の実情のよくわかっている韓国人経済研究者、日中韓3カ国に堪能な中国朝鮮族の経済研究者に協力してもらうことによって正確性の高いものにできたと考えている。成果は2005年を対象とした推計結果に関して、10月に中国成都で開催された日本中国統計学シンポジウム、長崎で開催された環太平洋産業連関分析学会、11月に島根で開催された日中統計学国際会議等で発表した。 また、生産性の国際比較との関係を考えながら、基礎的な理論研究として、生産の境界に関する考察を行い、その成果を『大阪経大論集』に公表した。
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