2010 Fiscal Year Annual Research Report
少子高齢化時代における外国人労働者問題に関する理論的・実証的研究
Project/Area Number |
20530197
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
後藤 純一 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (70234987)
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Keywords | 外国人労働者 / 少子高齢化 / 人手不足 / 日系人労働者 / 貿易自由化 |
Research Abstract |
本研究は、少子高齢化時代において予想される人手不足に対処するための方策としての外国人労働者受入れのインパクトを考察しようとするものである。そのため、次の4つの段階に分けた研究スケジュールに基づいて実施している。 (第1段階)文献サーベイ、データベース整理、内外の政策担当者・労使関係者ヒヤリング (第2段階)内外の研究者・実務家と討議をしながらの予備的研究 (第3段階)外国人労働者受入れおよびその代替策の効果に関する総合的な理論的・実証的分析 (第4段階)研究成果のまとめと普及、政策提言の実施 平成22年度には、このうち第3段階を中心に研究を実施した。主な成果を具体的に言えば、以下のようになる。まず、これまでの議論を整理し、分析に当たっては「今後の外国人労働者受入れ政策vs今日本にいる外国人労働者に対する政策」、「定住を目的とする移民受入れに関する政策vs出稼ぎ労働者受入れに関する政策」、「専門的技術的労働者受入れに関する政策vsいわゆる単純労働者に関する政策」などを峻別して議論の土俵を明確にすることが重要であるという結論に達した。さらに、分析のための理論的経済モデルの構築に着手し、「定住型移民の受入れはプラスになりやすいが出稼ぎ型労働者の受入れはマイナスになりやすい」という暫定的知見が得られた。
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Research Products
(2 results)