2009 Fiscal Year Annual Research Report
中日経済の多部門計量モデルの構築と日本の対中直接投資のシミュレーション分析
Project/Area Number |
20530200
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
滕 鑑 Okayama University, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (40346408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
房 文慧 敬和学園大学, 人文学部, 教授 (40319017)
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Keywords | 中日経済 / 多部門計量モデル / エコノメイトI-O / 中日国際産業連関表 |
Research Abstract |
本研究の目的は、第1には、中日経済のデータベースを構築すること、第2には、中日経済の多部門計量モデルを開発すること、第3には、同モデルを用いて日系企業の経済活動が両国の経済に及ぼす影響や対中直接投資に伴う技術移転などをシミュレーション分析することにある。20年度の研究成果を踏まえて、21年度からモデルの理論的構成と定式化を行っている。具体的に、中日経済の多部門計量モデルのマクロ経済で支出(最終需要)、雇用・賃金、価格決定、付加価値形成、生産決定の5つのブロックについて、モデルの理論的構成を行い、経済変数間の相互依存関係を検討し、これに基づいてモデルの定式化を行った。この作業は研究全体のフレームワークを構築する上、重要な進展である。また、今年度も引き続きデータベースの整備を行っている。中日の既存の統計資料を集計しながら、SNAデータの整備(支出、分配、雇用・賃金、価格、付加価値、生産決定など)と産業連関表データの新規推計(2005年)、および新SNAと産業連関表の接合を行い、データベースの更新、維持を図っている。とくに、今年度においてEconomate I-O(エコノメイトI-O)を活用し産業連関表を早期推計する方法を検討し、この方法を2005年中日国際産業連関表の作成への適用を試みた。 Economate I-Oは、RAS法による産業連関表の予測表を作成するソフトであるが、われわれは、このソフトの予測機能を中日表の推計に適用し、実績表としての接続中日表、中日各国の一国産業連関表に基づいて、2005年を対象として中日国際産業連表を推計し、作成した。同作成法の開発によって、中日経済の多部門計量モデルのためのデータベースとして最も困難な作業と思われる時系列接続中日産業連関表の構築に道が開かれた。
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Research Products
(2 results)