2009 Fiscal Year Annual Research Report
日本・韓国の金型産業の発展要因および海外展開に関する研究
Project/Area Number |
20530216
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
馬場 敏幸 Hosei University, 経済学部, 教授 (00359663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
絵所 秀紀 法政大学, 経済学部, 教授 (10061243)
河村 哲二 法政大学, 経済学部, 教授 (20147010)
朴 ソウ玄 法政大学, 経済学部, 教授 (10317654)
近藤 章夫 法政大学, 経済学部, 准教授 (60425725)
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Keywords | 地域経済 / 開発経済 / 日本:韓国:アジア / サポーティング・インダストリー(裾野産業) / 金型・部品 / 技術移転 / 産業競争力 / 人材育成 |
Research Abstract |
1.主要課題:本年の主要課題は3点であった。一点目、定性分析では韓国のdieタイプ金型産業の発展要因および日本からの技能・技術伝承に主眼を置いた韓国での実地調査実施である。二点目、定量分析では金型関連統計の収集と国際競争力の分析である。第三、成果の公表として韓国国立慶尚大学での国際シンポジウム開催、またアジアではじめて金型科が設置されたソウル産業大学との連携強化である。 2.結果:第一の定性分析は主に2009年秋に日本金型工業会会長同行にて韓国を縦断する形で実地調査を行った。これにより技術移転が比較的容易なmoldタイプ金型での韓国キャッチアップを再確認するとともに、技術移転が困難なdieタイプ金型での韓国キャッチアップ進行が確認できた。また韓国ではキャッチアップ型の産業発展からイノベーション型への転換を模索していることが明らかとなった。 第二の定量分析は金型の輸出入統計精査により実施した。金型のタイプ別分析によりdieタイプでも日本が韓国から輸入超過構造に転換したことが明らかとなった。また日本の韓国金型輸入企業への訪問調査からも具体的な技術力向上が明らかとなった。一方、貿易特価係数を用いた国際競争力分析でも興味深い点が明らかとなった。例えば、輸出額で見ると韓国の金型産業はmold・die両タイプで国際競争力が極めて優位であること、dieタイプでは近年国際競争力劣位から優位に転じたこと、他方両タイプとも単価で見ると国際競争力劣位の面があることなどである。 第三について、ソウル産業大学訪問とともに慶尚大学でシンポジウムを実施した。シンポジウムでは馬場に加え、研究グループの芝浦工業大学・相澤、アジア経済研究所・佐藤、香川大学・柴田、法政大学・河村・近藤らも発表し、ゲストスピーカーとして日本金型工業会会長上田氏も迎えた。後日本調査進行に興味を持った日本金型工業会から記念式典に招聘され、特別講演を行った。
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Research Products
(19 results)