2010 Fiscal Year Annual Research Report
輸出データの生産地域別分解:Varietyの新しい計測
Project/Area Number |
20530227
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
吉田 裕司 九州産業大学, 経済学部, 教授 (40309737)
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Keywords | Extensive Margin / Variety / 県別輸出 / Home-market Effect / 産業内貿易 / 自動車産業 |
Research Abstract |
最終年度としての研究実績は、1.当該研究課題の中心であった日本の生産地域別の輸出Varietyを計測した研究論文を査読付きの国際学術雑誌に掲載をし、2.昨年から開始した広瀬恭子氏との共同研究である、日本の地域別輸出におけるホームマーケット効果の分析を発展させ、3.トルコの研究者(Kemal Turkcan氏)と共同研究として、アメリカを中心とした自動車産業の産業内貿易と輸出varietyの関係を明らかにする実証研究を行った。 第一の研究は、初年度から国内外の学会で発表を行い、当該研究課題の目的に最も直接的な研究を行ったものである。この研究においては、膨大な規模のデータから日本国内の県別輸出varietyを計測した。さらに県別輸出においては、既存の製品の輸出量の拡大よりも、新たな製品の輸出の方が重要であることを示した。これは、世界中の国レベルのデータを用いた既存研究の主張と整合性が取れている。この研究が国際的に高い評価(impact factor=1.159;經済学分野のISIランキング245中73位)を受けている国際学術雑誌のWorld Economyに掲載された。 第二の研究では、理論部分に関して複数の異なるモデルの分析(3地域と4地域、CES型効用関数とquasi-linear型効用関数)を行い、最終的に3地域のCES型効用関数を用いた理論モデルを用いた分析で改訂版を完成させた。実証研究の部分では、理論モデルの予想と整合的な地域レベルのホームマーケット効果を確認できた。この研究論文は、国際貿易の学会では世界でも権威のあるMidwest International Trade Meeting(採択率60%未満)での(2011年4月)発表が確約した。 第三の研究では、当該研究課題をさらに発展・応用させて、アメリカの自動車産業を中心とした産業内貿易指数と輸出varietyとの関係の実証分析を開始した。既に国際学会で報告はしたが、まだ熟考が必要な部分が残っており改訂中である。
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Research Products
(4 results)