2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530255
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
阿部 茂行 Doshisha University, 政策学部, 教授 (60140076)
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Keywords | 経済発展モデル / アジア / 実証分析 / 経済政策 / 経済理論 / ベトナム |
Research Abstract |
アジア経済の発展は世界の注目を集めて久しい。多くのアジア諸国は外国投資を誘致し、輸出促進の経済開発を推進した。 1997年にアジア経済危機が発生、奇跡には脆弱性があることが明らかとなったが、この経済危機に対しても、アジア各国はそれぞれ異なった対応をみせ、概ね素早く制度を改革し、新たなる成長を加速させた。特に巨大な人口をかかえる中国とインドが、その将来のビジネス・チャンスの大きさから、さらなる注目を集めることとなった。中国は外国資本を梃子に輸出促進の経済成長を遂げたが、対米、対EUに巨額の貿易黒字が発生し、人民元の切り上げ圧力に苦慮している。インドはその規模に比して製造業が弱いが、その一方、サービス産業、ことにIT関連産業が非常に強い。ASEANはまた各国独自の発展の様相を呈してきた。 加えるに昨年秋から米国発の金融不況がアジアを襲った。輸出先として米国に依存してきた経済は,為替レートの変動と輸出減に見舞われた。アジアの経済発展モデルの類型を整理した上で、その類型を説明できる新しい経済発展理論を構築し、データを駆使して実証することが、本研究の目的であるが,この新しい事態は,経済レジーム(金融対製造業)の変革をも視野に入れなければならない。 アジア経済の実態に関して文献調査を開始し,海外共同研究者との密に連絡をとり,ベトナム,フィリピン,中国,インドに関する予備的調査を行い,Working Paper執筆の準備をしているところである。Trade intensity等の計算。生産および流通ネットワークの深化の実証を行い,会議に提出するドラフト段階の論文にまで仕上げた。 こうした予備的成果を,8月にはイタリアのリミニでのACAES(米国アジア経済学会)で報告,10月シンガポールのISEAS(アジア研究所)におけるベトナムに関する会議,11月マニラでのフィリピン経済学会,12月クアラルンプールのISIS(国際戦略研究所)での6th Asia Congressにおいて,2009年2月の京都大学で報告した。
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[Presentation] Philippine Competitiveness2008
Author(s)
阿部茂行
Organizer
Philippine Economic Society 46th Meeting, "Competitiveness, Growth, and Equity in a Globalizing Economy"
Place of Presentation
Manila, Philippines
Year and Date
20081113-20081114
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