2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530256
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大川 隆夫 Ritsumeikan University, 経済学部, 教授 (10258494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
祝迫 達郎 立命館大学, 経済学部, 准教授 (40351316)
野村 良一 立命館大学, BKC社系研究機構, ポストドクトラルフェロー (60465599)
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Keywords | 参入 / 寡占 / 複数市場 / 非効率性 / 厚生 |
Research Abstract |
本研究の目的は、産業間の資源配分または特定産業内の産業組織に介入することにより、実態経済に影響を与えることを目的とする産業政策が、特定の産業を対象にとられる際に、政策効果が他産業に波及することを通じて、マクロ経済のパフォーマンスに与える影響を理論的に明らかにすることである。この研究課題に応えるために、本年度は、具体的に以下の3つの目的に絞ったプロジェクトを立ち上げて分析を進めた。 (プロジェクト1) 市場構造政策がマクロ経済の長期均衡や成長率に与える影響 (プロジェクト2)補助金政策と通常の財政政策との比較 (プロジェクト3)参入規制・促進政策の一般均衡での厚生分析 プロジェクト1に関しては、前段階の分析として、異なる規模の2市場、産業に固有のコストが異なる2産業が存在している時、企業はどちらの市場あるいは産業に参入するのか?そして長期均衡での参入は社会的に見て過小か過剰か?という問題に取り組んだ。それらの結果は、下記の投稿論文の1、と2、の形で結実し、すでに投稿済である。 プロジェクト2に関しては、2008年度は論文渉猟の段階であり、これまでの関連研究の整理を行った。 プロジェクト3に関しては、一般均衡下での参入の非効率性の問題を、消費者の効用関数をCESに特定化した形でのモデルの計算を行った。そして、その結果を過去に求めた効用関数がコブダグラス型のケースと比較すると、結果に相違が散見された。 投稿中の論文 1、Kurata, H., Ohkawa, T. and M. Okamura(2009), "Market Size and Firm Location in a Service Industry," Discussion Paper No.09001. (Review of International Economicsに投稿中) 2、Ohkawa, T., H. Kurata, and M. Okamura (2009), "Inefficient Entry in an Economy with Multiple Industries,"Discussion Paper No.09003. (Economics Lettersに投稿中。)
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