2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530262
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小山 光一 Hokkaido University, 大学院・経済学研究科, 教授 (30225594)
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Keywords | 財政学 / 地方財政 / 地方交付税 / 地方分権 / 三位一体改革 / 道州制 / 地方債 / 国庫支出金 |
Research Abstract |
本研究の目的は、地方財政の制度とそのメカニズムの関係を体系的に分析し、制度分析の基礎を確立することにある。歴史的、国際的な制度の相違を超えて、地方財政制度に関する普遍的な基礎研究を目指している。この研究目的のため、研究期間の初年度である平成20年度において、以下のことを行った。 1. 制度研究の基礎を固めるため、地方財政制度に関する法律、統計データ、制度資料の収集を行い、データベースの充実を積極的に図った。具体的には、明治以降から現在までの日本の地方財政制度の資料、および諸外国の地方財政制度の資料の収集を行った。これらを用いて、制度そのものを明らかにするとともに、制度の中で生じているメカニズムをデータ等から立証していく作業を行った。 2. 地方財政制度について、法律に基づいて制度の体系を数学的に分析し、理論モデルを構築する試行錯誤を繰り返してきた。ここで地方財政制度とは、日本の明治以降から現在までの制度、および現在の諸外国の制度を指している。まず、日本の現行の地方財政制度について、地方交付税、国庫支出金、地方債、および地方税の4つの制度について、法律に基づいて制度の体系を数学的に分析した。さらに、日本の過去の地方財政制度および諸外国の地方財政制度についても、同様に、制度とそのメカニズムの関係を分析した。 歴史的、国際的な制度の相違を超えて、1つの理論モデルを構築し、制度とそのメカニズムの関係を解明していくことは重要な意義をもつと思われる。本研究は、まだ未完で発表する段階ではないが、理論モデルの構築を今後、完成させていく。
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