2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530263
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藤井 英次 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (20321961)
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Keywords | 実質為替レート / 経常収支 / 構造変化 |
Research Abstract |
本年度は文献調査等を通じた準備的考察・議論による研究背景の設定と、実証分析の基盤となるデータセットの構築作業を進めた。準備的考察については、(a)異時点間最適化行動に基づく経常収支のダイナミックスの理論的考察(Sachs1982;Obstfeld and Rogoff 1995);(b)貯蓄投資バランスに基づく経常収支と国際資本市場に関する考察(Feldstein and Horioka 1980);(c)所謂Sovereign riskやsovereign debtの問題についての分析(Eaton and Gersovitz 1981,Bulow and Rogoff 1989,1990);(d)国際収支の危機に至るメカニズムの分析した(Krugman 1979,Dooley 1995)など、先ずは過去における国際不均衡問題を様々な角度から捉えた重要な研究の論点を整理することに努めた。その上でBernanke(1995)をきっかけに広がりつつある、1990年代以降の国際不均衡に焦点を合わせ左研究(Chinn and Ito 2007;Dooley,Folkerts-Landau,and Garber 2005,2006;Debelle and Galati 2005;Truman2005など)を精査しながら現在の不均衡問題の位置づけと分析・考察のアブローチについて予備的考察を行った。さらに、先行研究・文献を参考に必要なデータの調査と収集など、実証分析を行うための準備作業を開始した。また、中国とアメリカの経常収支をめぐる問題についての暫定的考察結果を第71回現代政策研究会議において報告した。
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Research Products
(1 results)