2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530322
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
河合 篤男 Nagoya City University, 大学院・経済学研究科, 教授 (10275117)
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Keywords | 企業革新 / 変革型リーダー / CEO育成 |
Research Abstract |
平成20年に実施した経営者の育成経路に関する既存研究に関するレビューを踏まえ、平成21年度には、概念の操作化を行い、質問票調査の設計について検討した。その検討については、ディスカッションペーパーとして記述した。平成21年8月までに質問票を作成し、同年8-9月にかけて慶大経済学部・加藤寛ゼミの卒業生(総数660名)に対して回答を依頼した。実際に依頼した596名のうち、264名からの回答が得られた。回収率は44.2%であった。11月末の時点で、データベースが完成し、以降、統計的な析をしている。 質問票においては、大きく大学時代の教育プログラム、実際家としてのプログラム、獲得したマネジメント能力と到達職位を尋ねた。回答者のうち17.9%が代表取締役、19.1%が取締役(專務、常務を含む)に就任している。獲得したマネジメント能力については、主成分分析により2つのカテゴリーの存在が浮かび上がった。ひとつは構想に関わる能力である。もうひとつは、調整に関わる能力である。一方、実務経験に関しては、9の因子かせ確認された。とくに若年期から前例のない仕事経験や経営陣との接触経験が一つの因子として浮かび上がった。30~40代における重圧のかかる仕事経験も注目される。 今後は、獲得された能力(および到達職位)と9の実務経験因子との関係性をより詳しく分析し、経営者の育成経路とマネジメント能力形成との関係を精査したい。質問票調査においては、ヒアリング調査への協力についても尋ねており、100名以上の回答者かち協力の意向を頂いている。
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