2009 Fiscal Year Annual Research Report
自治体の情報化における成熟度モデルの構築とその適用
Project/Area Number |
20530331
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Research Institution | Institute of Information Security |
Principal Investigator |
島田 達巳 Institute of Information Security, セキュアシステム研究所, 客員研究員 (00167446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 健一郎 麗澤大学, 経済学部, 助教 (70389899)
針尾 大嗣 摂南大学, 経営学部, 准教授 (80386672)
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Keywords | 自治体 / 情報化 / 成熟度 / アンケート |
Research Abstract |
研究目的は、行政経営の視点から日本の地方自治体を対象として、情報化に関する成熟度モデルを構築するとともに、実証的に適用することである。現在時点で、各自治体が情報化についてどのような成熟度の位置にあるかを把握すること(断面軸)にあり、そのことにより、成熟度の上位段階に達するにはどのような条件を満たす必要があるかを把握する(時間軸)。 この研究目的を達成するために、次の研究調査を行った。第一に、成熟度モデルについての先行研究をレビューした。第二に、成熟度モデルの構築を巡ってどのような基本的問題があるのかについて整理した。第三に、地方自治体の成熟度モデルの構築についてのアプローチを設定しモデルを構築した。第四に、全国の自治体(市・特別区)について我々の築いたモデルへの適用を試みる。 平成21年度は、主に上記第三、四を行なった。われわれは、「評価の重点」(インプット→アウトプット→アウトカム)及び過去の自治体情報化進展度調査結果をもとに、アウトカム(成果)に大きな影響を与えているとみられる複数のキーファクターを抽出した。それを基に、自治体が中長期的に情報化に取組む際に節目となるような目標指標としては5段階の成熟度を設定した。それらは、低次から高次な段階へと「片方向コミュニケーション」「双方同コミュニケーション」、「住民指向の業務プロセスとサービス」、「垂直統合」、「水平統合」とラベル付した。 また、モデルの適用のために、11自治体に「サンプル調査」を行い、「アンケート調査」(郵送による送付と電子アンケートによる回答方法)を、2009年12月から2010年2月に掛けて、全国の市・特別区を対象に実施した。回答数は、356件で、回答率は44.1%であった。これまでのところ、研究はほぼ計画通りに推移している。調査の結果は、平成22年度の研究計画に引き継がれ、成果のとりまとめと内外学会等での成果の発表を行う予定である。
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Research Products
(10 results)