2008 Fiscal Year Annual Research Report
多様化する部下の就業形態に対する管理職の認知とその役割
Project/Area Number |
20530365
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Research Institution | Wako University |
Principal Investigator |
坂爪 洋美 Wako University, 現代人間学部, 教授 (10329021)
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Keywords | 短時間勤務制度 / 均衡処遇 |
Research Abstract |
平成20年度に実施した研究は、両立支援策利用者(短時間勤務制度に限定)を部下とする管理職の認知と行動に関する研究と、両立支援策の施策概要ならびに運用(運用の中に管理職の行動を含む)が従業員に与える影響を検討した研究の2つである。それぞれの概要は以下の通りである。 第1に、両立支援策の中でも短時間勤務制度を利用する部下を持つ管理職を対象とした質問紙調査では、短時間勤務を中核とする両立支援策とその運用、ならびに両立支援策利用者の職務内容等が、管理職の両立支援策に対する認識とリーダーシップ行動に与える影響を検討した。分析結果からは、管理職が認識する両立支援策の導入理由や施策利用者の担当業務の内容などが重要な要因となることが明らかになった。分析結果については学会発表の大会実施報告として学会誌に掲載されており、その後現在論文として、学会誌に投稿中である。第2に、両立支援策の概要ならびに運用のあり方が施策利用者だけでなく広く従業員全体に与える影響を検討した。その際、管理職がはたす役割をあわせて検討している。分析結果から、両立支援策が施策利用者だけでなく広く従業員全体に対して効果をもたらすためには、運用上の工夫として「評価の公平性」が重要であることが指摘された。この結果は、現在報告書としてまとめられ、近く公刊される予定である。 2つの分析結果から、両立支援策の施策概要だけでなく広く運用のあり方が従業員に対して影響を与えること、また運用場面における管理職の行動が従業員に対して影響を与えることが確認された。
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Research Products
(4 results)