2010 Fiscal Year Annual Research Report
21世紀日本企業の人材活用モデル探索-ケーススタディの集積と整理-
Project/Area Number |
20530378
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Research Institution | Osaka Seikei University |
Principal Investigator |
庄村 長 大阪成蹊大学, 現代経営情報学部, 教授 (30154347)
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Keywords | 人材活用 / 働きがい / 仕事そのもののやりがい / 組織改革 / 労働生産性 / 雇用ポートフォリオ / 職務設計 / 仕事設計 |
Research Abstract |
1 経営・人事施策分析とその補完のための質問紙サーベイ実施/本年度最終的に経営・人事施策=雇用ポートフォリオの分析対象とした40社(1992年3月期~2008年3月期の過去16年間について労働生産性(付加価値生産性)を概ね向上させながら同時に収益性指標(売上高経常利益率)でも好業績を達成した上場製造業企業)の、同じく過去16年間の有価証券報告書記載「従業員数」データの調査・分析に基づき、当該40社の雇用ポートフォリオ施策のタイプ分けを実施し、最終的に以下の結果を得た。Aタイプの「正規従業員数削減(非正規従業員活用化)」施策重視11社(他に「正規従業員数削減(非正規従業員活用化かどうか不明)」のA’タイプ8社)、Bタイプの「正規従業員数維持・増大化」施策重視17社(他に「正規従業員数維持・増大化(非正規従業員活用化)」のB’タイプ4社)である. 以上の研究結果と有価証券報告書データによる非正規従業員数の正確な把握の困難性を踏まえ、本調査研究を補完するものとして、当該40社対象に『バブル崩壊後の経営・人事施策と組織改革・業務改革の方向に関するアンケート』を実施した(有効回答率30%)。それによれば、「正規従業員数削減施策重視」のAタイプが25%、「正規従業員数維持・増大化施策重視」のBタイプが33.3%、「どちらともいえない」が41.7%、となることが確認できた。 2 聞き取り調査結果と理論的整理のための既存研究調査文献のサーベイ/本年度も本研究のケーススタディ対象である2社(Bタイプ企業1社及びパイロット調査企業1社)への詳細な事前質問項目準備に基づく聞き取り調査を複数回実施すると共にこれまでの調査結果やケーススタディの理論的整理のため、内外の既存研究調査文献の検討を進めた。その結果、仕事の設計・編成と労働者業績・企業業績の関係に注目する諸研究が内外で精力的に進められていることが確認できた。
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