2008 Fiscal Year Annual Research Report
物流システムの成熟化と港湾諸機能の変化および港湾経営戦略に関する研究
Project/Area Number |
20530396
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
飴野 仁子 Kansai University, 商学部, 准教授 (60389327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 雄吾 名城大学, 経済学部, 教授 (20295158)
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Keywords | 物流 / 港湾 / ロジスティクス |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)現代日本の物流システムが直面する成熟化の課題を把握すること、(2)物流システム成熟化過程における港湾機能の変化を検証すること、(3)成熟化プロセスが先行していると思われるEU諸国の物流システム、特に港湾経営戦略に関して日本との比較研究を行うこと、そして以上を踏まえて、(4)日本港湾の発展方向と採りうる戦略を示すこと、である。 平成20年度は、(1)については、既存研究文献、業界紙等による整理とともに、大手物流事業者(N社等)、監督官庁(国土交通省中部運輸局等)のヒアリングを行い、課題の把握に努めた。(2)については、(1)同様、既存研究文献、業界紙等による整理とともに、港湾管理者(名古屋港等)のヒアリングを行い、変化の検証に努めた。(3)については、ドイツ、オランダにおいて、日系大手物流事業者(M社、N社等)、港湾管理者(ハンブルク港、ロッテルダム港)のヒアリングを行い、港湾経営戦略に関して日本との比較を行なった。 この結果、欧州ではEU統合に伴う市場の拡大および生産拠点の移動が進展するなかで、伝統的西側先進国は、戦略的な港湾整備(機能の高度化)や、鉄道および内陸水運を含むマルチモーダル施策を進めていることが示された。また、物流事業者においても、荷主企業のグローバルSCM構築に対応して,新たなサービスを提供すべく努めていることがうかがえた。
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