2008 Fiscal Year Annual Research Report
環境会計情報に基づく株式ポートフォリオの収益性に関する分析
Project/Area Number |
20530410
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
朴 恩芝 Kagawa University, 経済学部, 准教授 (00345860)
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Keywords | 環境会計 / 企業行動 / 環境省ガイドライン / 環境コスト |
Research Abstract |
当該年度には、環境情報の理論および制度的側面に関する研窒を行った。環境情報といえども環境とともに社会的側面を強調するものであるとすれば、ときにはヨーロッパと異なる意識を持つ日本にとって、それを作成する側にも、また利用する側にも負担になりうる。そのような、環境情報の社会的・制度的側面の因果関係を確認することが実証分析に入る前の基礎的研究として必要であると考えた。当該年度には、環境情報の社会的・制度的側面の因果関係を中心に研究を行ったが、理論検証は慎重かつ網羅的に行う必要があるため、整理にはさらなる時間を要する。これらの理論検証の成果は現在まとめており、2年度以降順次発表して行く。 当該年度に、理論検証とともに掲げたもうひとつの課題は、実証分析に必要なデータベースを作成することであったが、この期間に企業の環境会計情報や財務情報などの長期間のデータベースを構築することができた。もちろん、今後毎年のデータを更新する必要はあるが、長期間のデータベースの構築は今後の分析を円滑に進めるために大変重要な意味をもつ。なかでも、企業の環境会計情報は企業の環境報告書からすべて手作業で取り出して作ったものであり、簡単に手に入れることのできない貴重なものである。すでに、その一部のデータを用いて、定着しつつある企業の環境会計情報から、企業の環境問題への動きを直接読み取ることを意識した研究論文(環境会計と企業行動)を「経済論叢(香川大学)」に掲載しており、その他の成果は2年度以降順次発表していく。
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Research Products
(1 results)