2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530443
|
Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
西阪 仰 Meiji Gakuin University, 社会学部, 教授 (80208173)
|
Keywords | 産婦人科医療 / 相互行為 / 視覚 / 触覚 / 感情 / 空間 |
Research Abstract |
2005年度より集め始めている「産婦人科医療における相互行為」のビデオデータの分析を進めた.研究代表者の主要方法論である会話分析に耐えうる精度の高いトランスクリプト(転写)を進めるとともに,分析も進めた.その成果として,2つ論文を投稿することができた.1つは,妊婦健診において,妊婦が心配事をどのように提示するかの研究("Self-Initiated Problem Presentation in Prenatal Checkups : Its Placement and Construction")で,とくに,妊婦が医師・助産師から心配事の有無を尋ねられることがないときに,自ら進んで心配事提示を行なうための手続きを解明した.これは,Research on Language and Social Interaction誌に投稿され,秋に採択された(2011年の最初の号に掲載予定).もう1つは,妊婦の定期健診における超音波検査で,「胎児」がリアルタイムにそこに存在するものとしてどのように知覚されるか,その手続きを解明したものである("The embodied organization of a real-time fetus : The visible and the invisible in ultrasound prenatal examinations").これは,現在審査中だが,最初の審査では,「微修正後に採択」という結果を得ている.現在,修正稿の審査を待っている. そのほか,2010年のアメリカ社会学会の年次大会に,妊婦の問題提示を扱った別の論文(医師・助産師の質問に対する返答のなかに,自分の心配事を滑り込ませるための手続きを解明したもの)を投稿して,採択された.
|
Research Products
(6 results)