2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域生活支援を利用する精神障害者に見られる主観的生活意識に関する日瑞の比較研究
Project/Area Number |
20530506
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
石橋 正浩 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (30324883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二文字 理明 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00030461)
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Keywords | 精神障害 / スウェーデン / 共同意思決定 / personligt ombud / グードマン(god man) / 管財人(forvaltare) |
Research Abstract |
昨年度に引き続き,地域精神保健福祉サービスを提供する専門職者,およびサービスを利用する精神障害者を対象として,利用者と援助者の共同意思決定のプロセスに関する研究をおこなった。具体的には以下の4点である。1)2010年12月にスウェーデン・カールスタット大学を訪問し,現地の専門誌に投稿する論文(日中活動の場に関する比較研究)について意見交換をおこなった。現在審査中である。2)あわせて,personligt ombud (PO)のオフィスを訪問し,支援を受ける当事者の面接調査をおこなうとともに,意見交換をおこなった。結果は論文にまとめ,現在印刷中である。3)あわせて,スウェーデン・イエテボリの複数の事業所を訪問し,スウェーデンにおける成年後見制度,とりわけグードマン(god man)と管財人(forvaltare),そしてその活動を監督するoverformyndareの役割について面接調査をおこなった。成果の一端は二文字により学会で発表された。4)連携研究者の石田を中心として,日本の相談支援専門員を対象とした面接調査の結果をまとめ,論文化した。現在印刷中である。 支援者が精神障害者の自己決定を最大限尊重する姿勢は両国に共通であると言えるが,スウェーデンではより共同自己決定のプロセスを重視したかかわりを志向している。それはPOが「よりそうことの専門家」としてその身分と役割を保証されていること,日本にくらべて精神障害者を取り巻くセキュリティネットが重層的であることが大きな要因として挙げられる。
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Research Products
(4 results)