2009 Fiscal Year Annual Research Report
障害を持つ人々の権利侵害と環境要因との関連性に関する研究
Project/Area Number |
20530530
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Research Institution | Seigakuin University |
Principal Investigator |
増田 公香 Seigakuin University, 人間福祉学部, 教授 (60316776)
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Keywords | 障害者施設の労働環境 / 障害者の支援と権利侵害 / 高齢者施設の労働環境 / 支援者の労働環境に対する満足度 |
Research Abstract |
平成21年度においては、下記の2点の研究を実施した。 第一に、A県内障害者施設において支援者に対して労働環境・権利侵害の経験有無のアンケート調査を実施した。 A県内131施設のうち、施設長の承諾が得られた31施設の支援者に対して、アンケート調査を実施した。実施期間は、2010年2月23日~3月10日であった。結果は、254名からの有効回答が得られた。男性84名(33.1%)・女性170名(66.9%)で、平均年齢43.16(±13.02)歳だった。平均勤務年数は6.35(±6.6)年だった。所得に関しては、200~300万円台が25.6%と最も多く、ついで100万円以下が15.7%だった。「利用者を殴った経験の有無」に関しては、10.2%が「ある」と回答した。「部屋に閉じ込めた経験の有無」については、9.1%が「ある」と回答した。また「薬を食事に混ぜたこと」については、21.3%が「ある」と回答した。職場への満足度に関しては、給与に対する不満度が最も高く、全体の31.9%の回答者が「満足していない」、11.0%が「とても不満」と回答した。 第二に、障害者施設との比較を行うためのプレテストとして、A県内の高齢者施設2施設に対して同じ内容でアンケートを実施した。実施期間は、2010年3月10日~30日とした。その結果、60名から有効回答が得られた。男性13名(21.7%)・女性47名(78.3%)、平均年齢38.63(±13.2)だった。平均勤務年数は、7.98(±5.6)年だった。所得に関しては、300~400万円台が35.0%で、次いで200万~300万円台が33.3%で、障害者施設より高いことが示唆された。「薬を食事に混ぜたこと」については、全体の68.3%が「ある」と回答した。給与に対する満足度は、「ふつう」が45.0%と最も高かった。
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