2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530551
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
狭間 香代子 Kansai University, 文学部, 教授 (70331733)
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Keywords | 介護記録方法 / グループスーパービジョン / 自己実践評価 |
Research Abstract |
本研究は、介護老人福祉施設で働く介護職員の介護記録の書き方に焦点を当て、記録が介護職員自らの実践の振り返りために活用される有効な記録の取り方について検討することを目的とする。当該年度においては、介護老人福祉施設に認知症利用者の半年にわたる介護記録の提供を依頼し、それらを分析して施設間での記録内容の共通点と相違点を分析することにある。そこで、5か所の社会福祉法人経営の介護老人福祉施設に依頼して、上記条件に該当する介護記録の提供を受けた。 5施設の中で、4施設は介護記録ソフトを導入し、職員がパソコンに入力する記録形式を採用している。紙媒体を用いた記録方法を採用しているのは1施設であった。 記録内容は、まず客観的事実と主観的事実に着目して分類した。その結果、第一に、両者の記述区分はフォーマットによって決定されることである。PC入力、手書き記録にかかわらず、介護職が記録する内容は記録様式に指示された項目によって決められている。したがって「状態観察」という項目には客観的事実が記録され、「職員の対応」、「結果・考察」という項目の場合には、主観的事実が記入されている。 第二は、記録項目が「備考」といったあいまいな表現の場合では記録内容は客観的事実に偏る傾向がみられることである。 以上のように、記録様式の項目によって記録内容が変わってくることが明らかになった。
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