2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530551
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
狭間 香代子 Kansai University, 文学部, 教授 (70331733)
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Keywords | 介護記録 / グラウンデッド・セオリー・アプローチ |
Research Abstract |
平成21年度は、介護福祉施設における介護記録の内容分類結果に基づいて、各施設の責任者にインタビューを行い、それを質的に分析する研究を実施した。 まず、前年度に介護記録を提供していただいた施設の記録に関する責任者の方々にインタビューを行い、各々のインタビュー内容を逐語録として文字化した。 インタビューにおける主たる質問は、介護記録の入力方法に関する事柄、施設内の他の様々な記録との関係性、ケアプランと介護記録との関連、介護記録活用の実態、介護記録における主観的記述の位置付け、等である。 次に、グラウンデッド・セオリー・アプローチの手法を用いてデータの分析に着手した。内容的に豊かだと思われるデータからコード化を図ることから始めた。コード化については、行ごとのコード化を軸にして分析し、カテゴリー化、概念化へと進めている。 グラウンデッド・セオリー・アプローチでは、研究当初に設定したテーマ以上に収集したデータそのものが語る現象に忠実であることが求められる。当該研究においても、当初のテーマを超えて、介護職員がいかに介護記録にかかわっているかという実情や記録をめぐる介護職の多様な心理が現れている。 今後は、さらに概念化を展開して理論的飽和に至るまでデータ収集を継続していく。分析途中であるが、介護記録活用に関する介護職の抱えるジレンマや記録をめぐる相互作用などの概念化が可能かと思われる。
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Research Products
(1 results)