2008 Fiscal Year Annual Research Report
獣医師の倫理と安楽死に関する意識調査:飼い主とのコミュニケーションを中心に
Project/Area Number |
20530578
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Research Institution | Osaka University of Commerce |
Principal Investigator |
杉田 陽出 Osaka University of Commerce, 経済学部, 准教授 (60268290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入交 眞巳 北里大学, 獣医学部, 講師 (70453511)
新島 典子 ヤマザキ動物看護短期大学, 動物看護学科, 准教授 (70422350)
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Keywords | 獣医師 / 倫理 / 安楽死 / 意識調査 / 飼い主 / コミュニケーション / ペット / コンパニオンアニマル |
Research Abstract |
本研究の目的は、全国の臨床獣医師を対象にアンケート調査を行い、ペット動物の安楽死に関する獣医師の意識ならびに安楽死処置過程における獣医師の飼い主に対するコミュニケーション行動の究明にある。研究初年度である本年度は、予備調査の実施や調査票の作成、さらに調査対象者の抽出を含む調査実施のための準備作業を経て、調査の実施に至った。まず、調査票で用いる設問と選択肢を検討するため、文献資料を参考に作成した調査票を用いて予備調査を実施した。この予備調査の結果を検討したところ、現行の調査票では研究課題の究明が不十分であることが判明したため、調査票を改良して再度予備調査を実施した。2回にわたる予備調査の結果を参考に、基本属性に関する設問の他、安楽死の年間処置件数、ケース別に見た安楽死選択の賛否及び飼い主への安楽死提示の有無、安楽死処置過程で感じるストレス、安楽死選択をめぐる対飼い主コミュニケーション行動、安楽死処置過程における飼い主への対応等の設問を含む調査票を作成した。次に、調査対象者の抽出にはNTTのiタウンページを用いることにし、市郡規模で分類した全国の都道府県の各地域について、掲載されている小動物対象の開業動物病院数を基に標本数を比例分配した上で、3,000の動物病院を無作為抽出した。そして、抽出された調査対象者に調査協力依頼ハガキを郵送してから調査票を郵送する方法で調査を実施し、返信された調査票から順にデータ入力を開始した。最終的に計949の調査票が回収され、宛先不明や閉院等が判明した調査対象者20人を除外した回収率は31.8%であった。以上に加えて、調査対象者に本研究の目的を説明し調査への理解と協力を仰ぐため、また調査対象者からの質問の受付や調査協力者へのフィードバックを行うため、本研究用のホームページを開設した。
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