2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530580
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Research Institution | Poole Gakuin University |
Principal Investigator |
西道 実 Poole Gakuin University, 国際文化学部, 教授 (50280110)
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Keywords | 地域防災 / 防災訓練 / 防災リーダー |
Research Abstract |
本年度は,首都圏および東海・中部圏・近畿圏の各自治体で実施された「防災」に関連した研修を中心に,地域防災リーダーの養成を目的にした各種の講座や研修・訓練プログラムの事例を広く収集した。収集した事例は,内容の重複を精査し,比較的特徴が認められるものを定型書式の記録用紙にまとめ,データベース化した。これらの収集データについては,主体的な取り組みを支援する観点から,プログラム内容の詳細な分析を実施しており,地域の自主防災組織の組織化や活性化に向けた防災リーダーの参加・関与行動を促進する要素の抽出を試みている。既にわれわれが知見として整理している防災リーダーの役割に基づき,具体的な養成プログラムを構成する際に直接的な資料とする。またこれと並行して,首都圏で仮想訓練システム(STEP)の実施を5グループの地域防災リーダーに対して行った。各グループは7名〜9名の地域防災リーダーで構成されている。この実施に際しては,仮想訓練システムの普及を基本的な目的とするものであるが,この仮想訓練システムは,地域防災リーダー養成プログラムの中核として位置づけているため,運用上の問題や課題を整理することで,全体的なプログラムへの展開を意図している。結果として次の5つの課題-1)仮想状況の説明と合意に関する課題,2)参加者のマニュアル的対応に関する課題,3)日常でのリアルな役割と関連する課題,4)状況変化の速度と総訓練時間に関する課題,5)什器・機材のセッティングーが収集され,次年度以降の開発課題として設定された。
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