2009 Fiscal Year Annual Research Report
幼児期における映像の表象性理解の三段階発達モデルの精緻化とその検証
Project/Area Number |
20530600
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
加藤 義信 Aichi Prefectural University, 教育福祉学部, 教授 (00036675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 美奈子 愛知県立大学, 教育福祉学部, 非常動講師 (50457917)
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Keywords | 映像理解 / 幼児期 / 表象 / テレビ / 写真 |
Research Abstract |
本研究では、幼児期の子どもが映像を現実と区別し、映像が現実の映しであることをどのように理解するようになっていくか、についての三段階発達モデルの精緻化を目指している。すでにこのモデルの適用可能性をテレビなどの動画映像だけでなく写真にも拡張する試みを前年度に行ったので、平成21年度は、計画にしたがって、こうした写真の表象性理解の発達に関する実験データの一部を、はじめて論文としてまとめた。また、自己映像の理解に関する以前に行った実験を英語の論文にまとめて、外国のジャーナルに投稿した(現在、審査中)。さらに、三つの国内学会において、写真の表象性理解の実験データを中心に研究発表を行った。同時に、テレビ視聴と子どもの発達に関するホットな論争を議論するシンポジウムに話題提供者、指定討論者として積極的にかかわった。 新たな実証的研究としては、ビデオ映像の対象が人である場合に焦点を当てて、幼児は、自己及び他者の映像が現実世界について知覚できると考えているか、現実世界の人が得た知識は映像内の同じ人にもトランスファーすると思っているかを調べる実験に着手した。この実験では新しい課題を考案して実施し、現在得られているデータ数はまだ不十分ではあるが今後、実験を継続していくことによって、映像理解の三段階発達モデルの精緻化に貢献できる新たな知見が得られる見通しが立った。
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Research Products
(10 results)