2009 Fiscal Year Annual Research Report
高校におけるコンフリクト転換のための心理教育的プログラム開発
Project/Area Number |
20530610
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
井上 孝代 Meiji Gakuin University, 心理学部, 教授 (30242225)
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Keywords | コンフリクト / プログラム開発 / レパートリーグリッド / PAC分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は高校におけるコンフリクト転換のための心理教育的プログラムの開発である。2年目の本年度では、1年目の交付が半期過ぎの決定で変則的な時期より研究を開始することなったので、1年度目の計画と2年度目の計画を併せて実行する年度となった。【研究1】では高校のステークホルダーである教頭と養護教諭と2名の主任教員からレパートリーグリッド法とPAC分析を用いて個人別態度構造分析を行ったデータの分析作業を行った。その成果は、2010年度の国際応用心理学会に発表する予定である。また、トランセンド法による教育効果の研究を目標とする【研究2】ではこれまでは、学校という組織レベルにおいてトランセンド法が実施されたことがほとんどない事情を鑑み、現在進行中のある関西の高校におけるピア・メディエーター養成活動に注目し、その活動を調査した。とりわけエンパワーメント評価の観点と米国の学校カウンセリング理論から生まれたMEASURE法の観点から検討を行ってきている。また、本年度は新たに、【研究3】を研究計画に加えて、関東地方の公立・私立高等学校に対して、サンプリングを行い、各学校のステークホルダーの抱える問題の実態に関する郵送による質問紙調査を実施する計画を立て、発送準備までの研究活動を行った。3つの研究分野は、本年度で大きく進展しており、次年度の成果報告の活動へとつなげていくものとなっている。いずれも、高校におけるコンフリクト転換のための心理教育的プログラム開発の基礎研究として意義ある成果が期待される。
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