2010 Fiscal Year Annual Research Report
脳損傷者の認知機能評価と神経心理学的コンサルテーションの明確化
Project/Area Number |
20530633
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
富永 大介 琉球大学, 教育学部, 教授 (00112160)
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Keywords | 脳損傷者 / 神経心理学 / 脳画像 / 認知障害 / サイコメトリックス |
Research Abstract |
本研究の主たる目標はサイコメトリックス検査に新しい観点を取り入れた評価システムの構築(認知心理学的解釈モデルとMRIなどの神経画像の知見)と,脳外科,神経内科,放射線科,感染症内科(HIV)の医師へpsychometrics心理検査の有用性について,神経神学的コンサルテーションの施策を設計することにある。さらに本研究はサイコメトリックス検査が、脳障害者の認知機能評価の有用な診断と治療に有効な道具であることを医療従事者に理解を促し,その社会的貢献を目指す研究であった。 今年度は,昨年同様に我々が開発した神経心理・認知機能検査バッテリーを上述した科に入院・通院している患者群に実施し,その検査結果とMRIやSPECT画像などの脳画像に見られる脳障害の部位や程度との関係性について検討してきた。 多くの患者群に同一の検査バッテリーを施行することで,データの合理的な整理が重要になり,そのため,コンピュータによる検査結果のデータベース化をはかることが必要となり,そのソフト開発も同時に今回行ってきた。その結果,今までの検査結果をデータベース化することか可能となり,被験者の診断名・検査試行回数などの被験者変数と神経心理検査バッテリーの種々の側面との関係から,多くの検査データの分析が可能になった。 さらに,その結果を神経心理学的所見としてどのように記述することが,神経心理学的コンサルテーションに繋げることができるかという,その明確化を模索し,その結果を日本生理心理学会,日本神経心理学会,日本エイズ学会,九州心理学会,沖縄心理学会等で発表してきた。
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