2008 Fiscal Year Annual Research Report
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20530640
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
石川 利江 J. F. Oberlin University, 心理・教育学系, 教授 (20222979)
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Keywords | ソーシャルサポート / セルフエフィカシー / 精神的健康 |
Research Abstract |
ソーシャルサポートと健康問題との関連性については多くの研究がなされているが、サポートを受けることの効果が指摘されている。しかし、相互にソーシャルサポートをし合っている人間においては、相手に強化を与え受理してくれることによって、与え手自らの意識や行動が変容していくことが考えられる。そこで本年度は、サポートを提供することとサポートを受理することが個人の効力感や精神的健康度にどのような影響を与えるかについて検討することを目的として調査的研究を行った。18歳から81歳までの男女399名を対象に質問紙による調査を実施した。調査内容として、サポートの提供と受領に関して道具的・情緒的サポートの2因子構造サポート尺度(24項目、4件法)、3因子構造の一般的効力感尺度(12項目、4件法)、GHQ-12(12項目)を用いた。年齢、性別、サポートの提供と受領を独立変数、一般的自己効力感と精神的健康を従属変数とした重回帰分析を行った。その結果、自己効力感に対して有意で最も大きな効果を及ぼしたのは情緒的サポートの提供であった。GHQの活動性に関しても同様に情緒的サポートの提供が最も大きな影響を与えていた。不安・うつに対していずれのサポートも関連せず、年齢と性別の効果が見られただけあった。このようにサポートの受領よりも自分はサポート提供ができているという評価の方が、その個人の効力感や精神的健康感を高めるのであれば、自分も他者をサポートできるという意識が持てるような援助を考えていくことが必要であろう。
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