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2010 Fiscal Year Annual Research Report

発話の非字義的理解の認知過程

Research Project

Project/Area Number 20530654
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

阿部 純一  北海道大学, 名誉教授 (40091409)

Keywords言語理解 / 認知過程 / 非字義的理解 / fMRI / アイロニー / 意図
Research Abstract

人間は、発話の言語表現の意味を理解し、さらには、その背後にある話者の意図を理解することができる。その話者の意図の理解は、脳内での処理過程において、言語表現の意味の理解と同様に言語に特化された処理の結果として達成されているのか、それとも、より一般的な推論処理の結果として達成されているのかという疑問は、未だに解明されていない。本研究では、この問題への取り組みの第一歩として、発話の非字義的な理解がなされるときの脳活動を、字義的な理解が達成されるときのそれと比較することで、言語コミュニケーションにおいて達成されている"理解"のどこまでが言語処理固有の結果であるのか、逆に言えば、どこからがより一般的な推論や思考の機能と関わりで達成されているのか、について考察を進めた。
最終年度としての本年度は、初年度および第2年度に行った複数の実験研究の成果を総合的に考察した。すなわち、ある発話の意味が字義的にではなく、"アイロニー"として理解される場合の条件について検討した実験の結果、および、fMRI装置を用いて、与えられた発話に対する脳活動反応が、発話が字義的に理解される場合と比べて、アイロニーとして理解される場合に、どのように異なるか(逆に言えばどのように同じであるか)を検討した実験の結果を突き合わせ、それらの結果を包括的に説明できる心的メカニズムについて考究した。その成果としては、発話の非字義的な意味の理解そのものと、その発話がもつ対人コミュニケーション上の意味合いなり効果なりの理解とが、異なる脳内過程の所産である可能性を指摘したことを挙げることができる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2010

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 知能とりての言語と音楽(特別講演)2010

    • Author(s)
      阿部純一
    • Organizer
      北海道心理学会第57回大会
    • Place of Presentation
      札幌国際大学(札幌市) 招待講演
    • Year and Date
      2010-10-10
  • [Presentation] Neural processing of negative emotional information in irony comprehension : An fMRI study.2010

    • Author(s)
      Shibat, M., Toymura, A., Itoh, H., Shimada, K., Abe, J.
    • Organizer
      The 16th Annual Meeting of the Organization for Human Brain Mapping
    • Place of Presentation
      Barcelona, Spain
    • Year and Date
      2010-06-09

URL: 

Published: 2012-07-19  

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