2010 Fiscal Year Annual Research Report
指差し行動(ポインティング)の初期過程の解明:2原点仮説の検討
Project/Area Number |
20530661
|
Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
下野 孝一 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (70202116)
|
Keywords | 指差し行動 / 他者 / 方向判断 / 多種感覚統合 / 視覚フードバック |
Research Abstract |
われわれは昨年に引き続き,visually-directed pointing(以下VDP)の際に観察される実際の刺激の方向と被験者が指さした方向の誤差を説明する2原点仮説について調べた。VDPとは、最初に視覚刺激を観察した後、その方向あるいはその位置を見えない手(あるいは指)などで指し示すことである。2原点仮説では、VDPにおいては、視覚方向原点と触覚方向原点が使われ、その位置は互いに異なると仮定している。本仮説によれば,たとえば正中面上に置かれた視覚刺激(光点)が,それが消失した後右手でその対象を触れた場合と,右手で正中面上に置かれた触運動刺激(金属ロッド)を触れた後に視覚刺激を観察する場合,視覚刺激と触運動刺激が物理的に同じであっても,見かけの方向は異なるはずである.22年度の実験ではこの仮説を調べ、ほぼ予測と一致する結果を得、結果はAPCVで発表された。さらに本年度は、Perception誌のエディターより示唆された実験(VDPだけではなくvisually directed reachingでも2原点仮説の予測は成立するかについて調べる実験)を行い、ほぼ予測通りの結果を得た.本結果を含め、これまでの成果はPerception誌に再投稿中である。 われわれはさらに視覚系の特性に関する研究-両眼立体視を中心とした3D知覚に関する研究一を行い、IEEE誌、ECVP,APCV、映像情報メディア学会にて発表を行った。
|
Research Products
(8 results)
-
-
-
-
-
-
[Book] オーム社2010
Author(s)
映像情報メディア学会 編(下野孝一, 他)
Total Pages
2
Publisher
映像メディア大辞典
-
-