2008 Fiscal Year Annual Research Report
低周波音によって人体に生じる物理的振動と振動知覚特性の関係に関する基礎的研究
Project/Area Number |
20530678
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Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
Principal Investigator |
高橋 幸雄 National Institute of Occupational Safety and Health, Japan, 環境計測管理研究グループ, 主任研究員 (40312300)
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Keywords | 低周波音 / 振動 / 知覚 / 振動感覚 / 閾値 |
Research Abstract |
本研究では、低周波音曝露時の「振動知覚の閾値と人体に生じる物理的振動との関係」、および「振動知覚の等感度曲線と人体に生じる物理的振動との関係」の二つを調べることを目的とする。ここで得られる結果は、低周波音の知覚特性や心理的影響に関する新たな知見となるため、低周波音の影響評価に関する研究に大きく貢献できると考えられる。 平成20年度は、主として低周波音によって知覚される「頭部の振動感覚」の閾値を測定すると同時に、頭部表面に生じる物理的振動の測定を行った。「頭部の振動感覚」は、「低周波音曝露時に頭部の全体、あるいはその一部で振動を知覚する感覚」と定義し、16、20、25、31.5、40、50、63、80Hzの8種類のテスト周波数において、被験者調整法によって測定した。同時に、頭部表面の3箇所(額、両耳の後部)に小型の加速度センサを貼り付け、体表面に対して垂直方向に生じる物理的振動を測定した。その結果、「頭部の振動感覚」閾値は、聴覚閾値よりも約5〜15dB(SPL)高かった。また、40〜50Hz以上の周波数では、「頭部の振動感覚」の知覚に対して聴覚が強く影響している可能性が推測された。低周波音が「頭部の振動感覚」の閾値レベルである場合に頭部表面に生じる物理的振動は小さく、その振動による「頭部の振動感覚」閾値への影響は少ないと考えられた。 低周波音による「頭部の振動感覚」の等感度レベルについても、2種類の基準音(50Hz、80dB(SPL)の純音、および50Hz、85dB(SPL)の純音)を用いた測定を開始し、実験を継続中である。
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Research Products
(1 results)