2008 Fiscal Year Annual Research Report
新教育運動期における学校空間の構成と子どもの学習活動の変化に関する比較史的研究
Project/Area Number |
20530692
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
渡邊 隆信 Hyogo University of Teacher Education, 学校教育研究科, 准教授 (30294268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 健市郎 神戸女子大学, 文学部, 教授 (50229887)
山崎 洋子 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (40311823)
山名 淳 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (80240050)
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Keywords | 空間 / 新教育 / 学校 / 教室 / 学習活動 / アメリカ / イギリス / ドイツ |
Research Abstract |
本研究は、新教育運動期の学校空間の構成と子どもの学習活動の変化を、ドイツ、アメリカ、イギリスの具体的な事例に則して比較史的に解明することを目的とするものである。研究初年度の20年度は、研究の基礎作業として、先行研究の整理と資料の収集に力を注いだ。 渡邊は、ドイツの代表的な田園教育舎系学校の一つであるオーデンヴァルト校の学校空間に関するM.ネフらの先行研究を検討したうえで、同校を訪問し、1910年代から30年代前半までの新校舎建設に関する未刊行一次資料を収集した。宮本は、アメリカにおける学校空間・教室空間の変貌について、建築・教室における秩序が追求された時代(1860年代ころまで)、能率が追求された時代(1920年頃まで)、空間感情が追求された時代(1910年から大恐慌期)の3期に分けて、それぞれの時期の特質を明らかにした。山崎は、イギリス新教育運動期の学校空間の構成に影響を与えた言説として、H.フィンレイージョンソン、B.エンソア、P.ナンの著作に注目してその内容を分析するとともに、イギリスのケンブリッジ大学等において調査を遂行し、『現代の学校(The modern School)』(1949年)などイギリスの学校建築に関する貴重な先行研究を調査・収集した。山名は、研究協力者H.ケムニッツらと情報交換しながら、ドイツの学校建築に関する先行研究を整理するとともに、代表的な雑誌『学校建築(Das Schulhaus)』(1899年創刊)によって、ドイツにおいて公的な学校建築が独自の建築上の課題として確立されたことを明らかにした。
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Research Products
(6 results)