2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530693
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
高旗 浩志 Shimane University, 教育学部, 准教授 (20284135)
|
Keywords | 協同学習 / 隠れたカリキュラム / 計量社会学 / 小中一貫教育 / 中1プロブレム |
Research Abstract |
(1)「協同学習」に係る国内外の先行研究の調査 理論研究のレビューでは、協同を単に「良きもの」として前提するのではなく、むしろ授業実践場面において、子どもたちの協同を実現することが困難な理由に踏み込んだ分析を行った。また実証研究のレビューでは個々の研究が用いている協同事態の測定尺度を収集し、その有効性と妥当性を検証した。 (2)「協同学習」の先駆的実践事例の調査 協同学習の「先駆的」と呼ばれる国内外の実践校及び実践事例を、小中一貫教育を試行しているモデル実践校(小学校1校、中学校1校)、ならびに単独校(中学校1校)での実践を事例として収集した。実際に現地を訪問し、当該の実践を行う学校・教師へのインタビューや授業観察によって行った。この調査を通して、実践を語る教師たちの言葉の中から、授業における良好な協同事態を、実証的に把握する尺度構築への示唆を得た。 (3)「協同事態」の測定尺度の構築 上記の(1)及び(2)によって得られた知見をもとに、教室授業場面における協同事態を適切に測定しうる尺度を「学習集団形成度評価」として具体化し、調査票を作成し実施した。対象となったのは中学校2校、小学校1校であった。今年度は研究初年度であるため、いわゆる経年比較は今後の課題であるが、小中一貫教育のモデル校となっている学校(小学校および中学校各1校)では、2学期と3学期に1回ずつ調査を実施することができた。初回調査の成果は後述する研究紀要に成果として文章化した。
|