2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530693
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
高旗 浩志 Shimane University, 教育学部, 准教授 (20284135)
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Keywords | 協同学習 / 隠れたカリキュラム / 計量社会学 / 小中一貫教育 / 中1プロブレム |
Research Abstract |
(1) 児童・生徒調査の実施 前年度に試行的に構築した測定尺度を用いて、これを現実の授業実践場面に適用した調査を行った。公立小学校及び中学校を対象に実施し、前年度から蓄積したサンプル数は小学生(4~6年生)が845名、中学生(1~3年生)が1402名にのぼった。校数では、中学校5校、小学校8校の計13校である。このうち、同一校区にある小中学校が4校区であり、1校区で協同学習の実践技法の先駆的実施を試みている。なお、年3回以上の経年変化を検討したのは、このうち2校区であった。 (2) 研究結果の学会等における発表 日本協同教育学会第6回大会にて、「学習集団形成に関する計量社会学的研究」と題する個人研究発表を、この科学研究費補助金に基づいて行った。調査項目ごとの校種別・学年別平均値の比較を中心とした分析に加え、「学習集団形成度」「支持的風土形成度」「学習意欲形成度」に係る主成分分析から被調査者を3群(高位群、中位群、低位群)に分けた比較分析を行い、個々の子どもが好む授業形態と学習集団形成等との間の相関関係を見出した。たとえば、「最も勉強ができたと思えた授業形態」の違いと3つの群との関係を校種別に検討したところ、小学生では、3群全てで「グループ学習」を挙げた者が最も多く、約40%前後であった。これに対して中学生では、特にA群(低位群)に「一斉指導」と「個別学習」を挙げる者に分散する傾向が見られた。
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