2010 Fiscal Year Annual Research Report
ジャンル・アプローチを基礎とした授業方法の実証的研究
Project/Area Number |
20530695
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Research Institution | Mimasaka University |
Principal Investigator |
中野 和光 美作大学, 生活科学部, 教授 (10033573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深澤 広明 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (70165249)
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Keywords | 教育学 / 教育方法学 / 授業方法 / 授業研究 |
Research Abstract |
平成22年度は、読むことと書くことの関連に関する理論的検討と、教科書にはどのようなジャンルの文章が書かれているのかの検討を行った。また、国語科と理科におけるジャンル・アプローチにもとづく実証授業を実施し、その分析を行った。 1970年代以降、読むことと書くことは類似の過程として結合してとらえられるようになっており、それを支えているのはシェーマ理論であることを明らかにした。教科書の分析は平成23年度から使用される小学校の全教科の教科書について、手続き文、記述文、報告文、説明文、議論文、物語文、詩歌、手紙文の8つのジャンルで、分析を行った。分析の結果、どの教科書も現行教科書に比べて、「書く」活動が増えていること、「読む」活動との関連における「書く」活動が増えていること、ジャンルの数が増えていること、「書く」ことについての説明が増えていること、全体として、平成23年度から使用される教科書は、ジャンル・アプローチにシフトしていることを明らかにした。 研究全体からの考察として、ジャンル・アプローチは全教科で明示的に教授される必要があること、その場合、社会的に承認されたジャンルと、手続き文、記述文、報告文、説明文、議論文、物語文といったジャンルとは、混ぜ合わされ、結合されながら指導される必要があること、ジャンル作文は、目的、読み手、文脈を用意する必要があることから、何らかの集団過程を組織化することが有効であることを明らかにした。
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Research Products
(7 results)